人生に迷ったときのマヨゲン其の3
「人生の主役は、ボクなので」
ボクにはまだ分からないことなのだが、筋肉好き休日トレジム野郎の鈴木センパイが言うには、「人生は巻き戻しのできない映画のようなものだ」だそうです。
ボク(B):いや、映画は巻き戻しできないでしょ。
センパイ(S):映画館ではね。でも家でDVDやブルーレイならできるだろ。
あ、確かに。いや、映画といえば映画館でしょ。
筋肉好き休日トレジム野郎の鈴木センパイは教えたがりなんだ。
「さて、人生が映画だとして、主役は誰なんだろうね」
映画の主役はイケメン男子かダンディなおっさんか、美しい女子か美しい女性か、まあどちらでもないタイプか。そのいずれかか、あるいはその何人かか、その全てか。どれかです。どれかに決まっている。
「あれ? キミの人生というタイトルの映画だよ? キミの人生という映画なのに主役がイケメン男子なわけないだろ。ましてや美女なわけもない。」
だって教室にはみんなの視線を集める主役がいて、その周りには華やかなメンバーがいて、ボクは教室の割と端っこのほうで、そのステージを見ているみたいな存在だから。
主役なんか、とんでもないよ。
「でも、カメラはキミに向いているよ。キミの人生という映画だから、カメラはキミに向いている」
ん? どういうこと?
「だから、キミの人生というタイトルの映画は、教室の割と端っこのほうにいるキミにカメラが向いているんだよ」
ちょっと何言っているか分かんない。
「ウソだろ。分からないフリをしているだけだ。本当は知っている。自分の人生は自分が主役なんだって、本当は知っている。でも、知らないフリをしていてもいいんだ。ただ、自分の人生というタイトルの映画を生きているようなものだと知っていれば、それでいい」
知っているだけでいいの?
何も頑張らなくていいの?
学校でもお家でも、自分の人生だから自分が頑張れと言われるばかり(# ゚Д゚)だよ。
「ほら、自分の人生だってことは教わったんだろ。そういうタイトルの映画みたいなものなんだ、人生は。でも、頑張るか頑張らないかは、また別の話だ。キミは、自分の人生というタイトルの映画に出演していると思えばいい」
そんなんでいいの?
頑張らなくてもいいの?
「そうだよ。ただ、一応は理解しておいてほしいことがある」
それはなんでしょう。
「映画のチラシや紹介記事なんかにはあらすじが書かれているけれど、自分の人生というタイトルの映画のあらすじがどのように書かれるか。それを想像してみるといいよ。いいかい、自分の人生というタイトルの映画のあらすじだよ。そのあらすじを、キミならどのように書くかな」
・・・ひどいね、鈴木センパイ。ほぼ「ガンバレや」と同じ意味じゃんか。
「違う。あらすじも自由だ。主役兼監督だよ。どのようなあらすじを書くか、自分の自由だという話だ。ガンバレとは言っていない。俺も頑張ってはいない。ただ自分の人生を自分が納得できるように演じたいだけ」
・・・いや、鈴木センパイ。ボクを騙そうとしていないかい。
でも残念ながら理解できた。
とりあえず生きてみるよ。
「人生の主役は、ボクなので」
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